2012年10月20日土曜日

シンポジウム講師の小出裕章先生について

シンポジウムでご著書を販売することもあり、原発事故後のものを中心に読ませていただきました。
その中で小出先生が熊森と同じような考え方をしている記述がいくつかありましたので、少し長くなりますがご紹介いたします。

・『原発に反対しながら研究をつづける小出裕章さんのおはなし』(クレヨンハウス)より
「地球上には、人間もふくめていろいろな生きものが生きていますが、どんないのちもかけがえのないものです。そして、たくさんの生きているものたちの中で、自分より生きづらさをかかえた生きものに対してどんなまなざしをもつかで、その人の生きる意味が見えてくるのではないでしょうか。そして、よりちいさなものへのやさしさをもてるかどうか、そのことが生きる意味を教えてくれます。
 わたしは、すべての生きものに対してやさしさをもてる社会でありたい、と思っています。それが、私が理想とする社会です。」

・『日本のエネルギー,これからどうすればいいの?』(平凡社)より
「いちばん問題なのは、人間がエネルギーを膨大に使い始めてしまったという事実です。それを反省してエネルギーの大量消費をやめなければ、生態系を守ることはできませんし、生態系を守れなければ、人類自身が破滅するのです。
 人類は自らが属する類を『霊長類』と名づけ、そして自らのことを『万物の霊長』と名づけています。けれども、人類の種としての絶滅は、今やはっきりと目に見えるようになってきたと思います。科学技術が急激に進展し、浪費も急激に拡大した過去200年の歴史は人類の種としての歴史がそれほど長く続かないことを示しています。
 核戦争、原発事故による放射能汚染、その他の化学物質による汚染、資源やエネルギーの浪費による環境の破壊、それらのいずれもが人類の破滅をもたらす力を持っています。何が決定的な要因になるかはわかりませんが、人類が生存可能な環境を、人類自らが失わせるまでは、どんなに長くとも100年あるいは1000年の単位だと思います。(中略)人類の絶滅の決定的な要因は、人類自らが蒔いた種によるのです。まことに自業自得と言うべきです。」

他者への思いやり、他生物へのやさしさがなくては、人類が生き残ることはできないといつも森山会長は言っています。

まだ席に余裕がありますので、早めにお申し込みください!